訪問するたびに、ベトナムの経済成長を著しく感じるのが、最近の消費者の動向。
若い人たちのライフスタイルを見てると、最近の日本とあまり感覚がかわらないのでは、と思うことも少なくなくなってきた。
Tuoi Tre Cuoi Tuan紙(4月13日付)で最近のベトナムの消費トレンドを紹介していた。
「携帯電話とネット」
「銀行利用者の増加」
「大型資産の所有願望」
「健康意識の高まり」
「農村生活の都会型変化」
「女性労働者数が牽引する市場」
「子供向け市場の飛躍的成長」
「広告市場の変化」
の8つだ。
特筆するべきは、
「農村生活の都会型変化」
「女性労働者数が牽引する市場」
「広告市場の変化」
の3つだ。日本と同じ状況がうかがえる。
「農村生活の都会型変化」
実はテレビや携帯電話の所有者が著しく増加しているようなのである。
ベトナムは人口の75%が農村部で占められており、GDPの60%も農村部から生じている
ことから、ベトナム企業はこの市場に注目し始め、ビジネスチャンスも大きく増しているようである。調査情報によると、農村人口の15%がブランド品を所持しているというコメントもあり、数年後には日本に近い状況になるの事も予想される。
「女性労働者数が牽引する市場」
報告によると、ベトナム人女性の77.3%が仕事に従事しており、自分の稼いだお金をスパや高級品のショッピングに費やす、とある。消費者ビジネスで成功を収めている会社の主な顧客は女性であることも、このトレンドを裏付けている。この現象により、買い物スタイルや広告、商品デザインまで、すべてが女性向けに変わった。
「広告市場の変化」
2006〜2007年にかけて、テレビの販売台数は伸びていたにもかかわらず視聴時間が減った。
一方でラジオ広告は伸び、印刷物の広告も安定成長している。
15〜24歳のうち80%がインターネットを毎日利用していることからも、ネット広告の今後の成長性の高さが理解できる。
今後のベトナム市場へのアプローチに関しては、目先の市場ばかりを追うのではなく、5年先、10年先を見ることが重要だと思う。ある意味日本の市場の変遷と近いものがあると考えられる。
しかし、日本の変化はあまり感じられないのが残念である。