日本でも、特にソフトウエア開発会社によくあることだが、自社のHPを意外に使いこなせていない。更新されてなかったり、結構データが古かったり。弊社もその1社であるのだが、ベトナムでは企業HPをまだまだ戦略的に使えていないという調査報告書があったので紹介する。 商工業省電子商取引・情報技術局の調査資料によると、
「現在全国の38%の企業が個別HPを持っており、93%の企業がインターネットに接続している」とある。 ネットへの接続はほぼ100%に近い状況であることは、結構個人的には救いである。
ただ、Webサイトを自社のPR以外に、売上につなげる、つまりEコマースを導入しているケースが少ない。
「2008年、総売上に占めるEコマースの売上が5%以下という企業が25.7%、5?15%が38.7%、15%以上が35.6%となっていた。約75%の企業で、電子商取引の売上が総売上の5%以上を占めている。」
とある。
ベトナムでも、仲良くさせていただいている最大手のVatgia.comをはじめ、最近は販路拡大など電子商取引がもたらす効果について、企業も認識しつつあるようだが、実際にはベトナム企業の多くでHPを戦略的に活用できていない。
どうも、ベトナム企業はHPの設立には注意を払うものの、メルマガ活用やSEO対策といったことには、さほど関心を持っていない様子。
ベトナム企業のHPはPRの段階にとどまっており、取引は旧来の手法に頼っていると考えられる。
「Eコマースにおけるビジネスチャンスや利便性は知っていても、多くの中小企業は技術的、財政的に
対応できず、使えないでいる。専門家によると、銀行と接続しオンライン決済などを行おうと思えば莫大な金額を要する。」とある。
ちなみに2009年のEコマース市場の市場価値は9,650万ドル(約90億円)、これが2010年には1億2,100万ドル(約110億円)、オンライン広告市場総額の10倍以上になると見込まれている。
これからSEO、オンライン決済、Webマーケティングソリューションなど、日本で使われているツールのローカライズビジネスが充分成り立つような予感がする。